A08-04:来てほしい人は、社長が決める
来てほしい人は、広告でも業者でもなく、社長が決める。
応募は来る。けれど、思い描いていた人とは違う。来た人に合わせて「この層を狙おう」と、方針が揺れていませんか。来てほしい人を、どこから描き、誰に渡すか。社長が決めることをお話しします。
前の記事では、求人にお金をかける順番をお話ししました。
「A08-03:求人にお金をかけるなら、広告より先に受け皿」
今回は、その受け皿で、誰に話しかけるかの話です。
誰が来るかは、決めないと広告が決めてしまう
来てほしい人を決めないまま広告を出すと、誰に届くかは、仕組みまかせになります。SNS広告は、反応しそうな人を探して、見せる相手を自動で選んでいくからです。
流す動画の中身が変わると、来る人も変わります。会社の考え方を語る動画には、経験の長い人が反応する。仕事の中身を見せる動画には、また別の人が反応する。動画とLPのつながりは、第8章の最初の記事でお話ししました。
「A08-01:業者が何社も関わる仕事で、社長にしか決められないこと」
社長が決めていなくても、広告の仕組みは、毎日、誰かを選んでいます。
来てほしい人を、いま来ている応募から決めない
応募が来ると、その人たちに合わせたくなります。「この年代が多いなら、この層を狙おう」。
けれど、いま来ている人は、たまたまその広告に反応した人です。広告を替えれば、来る人も替わります。目の前の応募に合わせていると、そのたびに、狙う人まで替わってしまいます。
来てほしい人は、応募の外から決めます。
手がかりは、長く働いてくれている人
手がかりは、すでに社内にあります。これまで採った人を振り返り、長く続いている人の働き方を書き出してみてください。たとえば、こんな人です。
- 小さな仕事を、不満を言わずにコツコツ続けられる人
- わからないことを、そのままにせず聞ける人
- 決まった手順を、毎回同じように守れる人
- まわりの人と、声をかけ合って仕事ができる人
- お客様に、笑顔で明るく受け答えができる人
長く続く人の働き方は、会社によって違います。社長が自分の会社の人を思い浮かべて書き出すから、意味があります。
書き出した働き方を並べてみると、会社が大切にしていることと、重なっていることが多いはずです。会社の考え方に合う人は、長く残ります。応募の段階で、会社の考え方を打ち出す話は、第6章でお話ししました。
もし、経営理念で描く人物像と、実際に長く働いている人が違うなら、理念の見直し時期かもしれません。会社の土台の話は、第3章でお話ししました。
「A03-07:いいホームページは、会社の「足元(経営理念)」が決まっているかで決まる」
決めた人物像は、関わる会社すべてに渡す
来てほしい人が決まったら、頼む会社すべてに渡します。SNS広告の会社、LPを作る会社、チラシを作る会社。同じ人を思い浮かべて作らないと、広告とLPとチラシで、別々の人に話しかけることになります。
渡すのは、年代ではなく、働き方です。「小さな仕事を、不満を言わずにコツコツ続けられる人に来てほしい」。こう渡せば、広告の会社は、その人が反応しそうな動画を考えます。LPを作る会社は、その人が知りたいことを、上のほうに置きます。
何を成功とするかと同じで、頼む前に、社長が渡しておくものです。
筆者の余談
求人のページを作るとき、来てほしい人の話を、社長からじっくり聞けないことがあります。そのまま作ると、どうなるか。
業者は、仕事ですから、空いたところを埋めます。AIに頼んでも同じです。埋めるのは、どこの会社にも当てはまる言葉です。「やる気のある方を募集しています」「楽しい職場です」。写真は、どこかで見たようなフリー素材。
どれも、間違ってはいません。けれど、どの会社のページにも書けることは、読む人にとっては、何も書いていないのと同じです。
来てほしい人を、社長が自分の言葉で渡す。それだけで、隙間は、その会社にしか書けないことで埋まります。中身は会社の中にしかない、という話は、第1章でくわしくお話ししました。
この記事のまとめ
- 来てほしい人を決めないと、誰が来るかは広告の仕組みが決めてしまう。
- いま来ている応募に合わせない。広告を替えれば、来る人も替わる。
- 来てほしい人は、長く働いてくれている人の働き方から描く。
- 描いた人物像が経営理念とずれていたら、理念の見直し時期かもしれない。
- 決めた人物像は、働き方の言葉で、頼む前に関わる会社すべてに渡す。