A01-03:ホームページ制作の流れと、かかる費用

いちばん気になる「いくらかかるか」を、正直に整理します

ホームページの費用は、何にいくらかかるのかが見えないから、不安になります。何にお金が出ていくかを順番に見ていけば、不安はありません。落ち着いて整理していきましょう。

ホームページを作ろうと考えたとき、いちばん気になるのは「いくらかかるのか」だと思います。

ところが、調べてみると数万円から数百万円まで、ばらばらの金額が出てきて、かえって不安になる。そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。この記事では、お金が何に、いつ、どれくらいかかるのかを、順番に整理していきます。

目次

ホームページの費用は、何にいくらかかる?

費用は「初期費用(作るとき一度)・運営費(毎月)・維持費(年次)」の3つの時間軸に分けると、ぐっとわかりやすくなります。ひとまとめにすると見えにくくなるお金も、この3つに整理すれば、何にいくらかかるかがはっきりします。

  • 初期費用:作るときに、一度だけかかるお金
  • 運営費:毎月かかるお金
  • 維持費:1年に一度かかるお金

前の記事で、ホームページは「ドメイン・サーバー・ホームページ本体」の3つでできているとお話ししました。お金も、この3つの部品に対応してかかってきます。ひとつずつ見ていきましょう。

ホームページは、どんな順番でできあがる?

「何を伝えるか」を決める戦略づくりから始まり、原稿集め、制作という順番で進みます。見た目を整える前に「誰に、何を伝えるか」が決まっていないと、きれいでも成果の出ないものになりがちです。

費用の話に入る前に、ホームページがどんな順番でできあがるのかを見ておきます。

ここで1つ、知っておくと役に立つことがあります。同じ「ホームページを作る」でも、制作会社によって、どこから話を始めるかがかなり違うということです。

たとえば、こんな違いがあります。

  • いきなり「どんなページが要りますか」と、ホームページの目次(構成)から入る業者
  • 「御社は誰に何を売りたいですか」と、会社全体の広報や販売の戦略から入る業者
  • 原稿はそちらで用意してください、それを形にします、という業者
  • デザインを整えることを専門にしている業者

どれが正しい・間違いという話ではありません。得意なところが違うのです。ただ、ここで1つだけお伝えしておきたいことがあります。ホームページは、見た目を整える前に「誰に、何を伝えるか」が決まっていないと、きれいでも成果の出ないものになりがちです。ですから、いきなりページの構成やデザインから入るのではなく、まず会社として何を伝えたいかを一緒に考えるところから始める。当社の場合は、この順番を大事にしています。

その「何を伝えるか」を固める工程を、戦略づくりと呼んでいます。これが決まってはじめて、次の原稿集めに進めます。原稿集めについては、次の記事でくわしくお話しします。

初期費用はいくら?なぜ数万円から数百万円と幅がある?

作るときに一度かかるのが初期費用で、相場はフリーランス5万〜50万円、小規模制作会社30万〜100万円、大手100万円以上です。これだけ幅が開くのは、依頼する相手によって対応してくれる範囲が大きく違うからです。

冒頭でお話しした「数万円から数百万円まで」の幅は、おもにこの初期費用のことです。おおまかな相場を3つに分けると、こうなります。

  • フリーランス(個人):5万〜50万円。費用は抑えられますが、対応できる範囲には限りがあります。
  • 小規模な制作会社:30万〜100万円。中小企業のホームページでは、この層が中心になります。
  • 大手の制作会社:100万〜300万円以上。ブランドづくりや集客の戦略まで含めて任せる場合です。

注意したいのは、安ければお得、とは限らないことです。安い見積もりは、戦略づくりや原稿集めが含まれておらず「中身は自分で用意してください」という前提になっていることがあります。何が含まれていて、何が含まれていないのか。そこを確かめることが大事です。この見極め方は、別の記事であらためてお話しします。

毎月の運営費はいくらかかる?社内でやればゼロ円?

外部に任せる場合の運営費は月5,000円〜2万円ほどです。社内運営なら外に払うお金はゼロにできますが、誰かの時間と手間という人件費の形でコストはかかり、タダではありません。

ホームページは、作って終わりではありません。公開してからは、毎月の運営費がかかってきます。

外部の会社に運営を任せる場合、相場は月5,000円〜2万円ほどです。記事の更新や問い合わせ対応まで本格的に任せると、これより上がることもあります。

では、社内のスタッフで運営すれば、運営費はゼロ円でしょうか。たしかに、外部に払うお金はゼロにできます。ただ、タダではありません。社内の誰かが、その時間と手間を使うからです。実際、ブログ記事を1本書いたら給与に5,000円を上乗せする、といった社内ルールを決めている会社も多くあります。

外注費として外に払うか、社内の人件費として中で払うか。形が違うだけで、運営には手間がかかる。このことは、頭の隅に置いておいてください。誰がどんな役割を担うのかは、公開後の話として別の記事でくわしくお伝えします。

毎年かかり続けるお金は?

1年に一度かかるのが維持費で、ドメインとサーバーを合わせて年間で数万円ほどです。ホームページをインターネット上に置いておくかぎり、毎年かかり続けます。

これは、前の記事でお話しした「住所(ドメイン)」と「土地(サーバー)」を使い続けるための費用です。ドメインとサーバーの維持費を合わせて、年間で数万円ほど。これは、ホームページをインターネット上に置いておくかぎり、毎年かかり続けるお金です。

補助金が使えることもあります

ホームページの制作費は、補助金の対象になることがあります。

たとえば「IT導入補助金」や「小規模事業者持続化補助金」といった制度です。採択されれば、制作費の一部を補助してもらえます。ただし、申請には書類づくりや要件への対応が必要で、誰でも必ず通るわけではありません。使えそうかどうかは、早めに調べておくと安心です。

(※関連:「B-28:葛飾区・東京都のIT補助金・助成金まとめ —使える制度と申請で失敗しないポイント」

ホームページの費用は、回収できる?

ホームページにかかるお金は「経費」、つまり何かを生むために使うお金です。売上を生む投資なのか、信頼や人を集める広告費なのか、何のためのホームページかによって、お金の意味づけも回収の考え方も変わります。

ここまで、出ていくお金の話をしてきました。最後に、見る角度を少し変えてみます。ホームページにかかるお金は、ただ消えていくのではなく、会社の「経費」です。つまり、何かを生むために使うお金だということです。

大事なのは、そのホームページが何のためのものかによって、お金の意味づけが変わることです。

ものを売るためのホームページであれば、制作費や運営費は、売上を生むための投資です。考え方はシンプルで、1年間にそのホームページが生んだ売上から、1年間にかかった維持・運営の費用を引く。残ったものが、ホームページの稼いだ利益ということになります。

投資と考えると、気になるのは「かけたお金がいつ戻ってくるか」でしょう。たとえば最初に30万〜50万円ほどかけて作ったホームページなら、うまくいけば1年から数年で、かかった費用を売上で取り戻せる規模感です。建物や設備への投資にくらべれば、ずっと身近な金額だと言えます。もちろん、作れば必ず回収できるというものではありません。中身をきちんと作り込み、公開後も育てていくことが前提です。

一方、会社のことを知ってもらうためのブログや、人を採るための求人ページであれば、お金の性質は広告費に近くなります。すぐに売上の数字には表れませんが、会社の信頼を高めたり、いい人材を集めたりするために使うお金です。

ご自身のホームページが、売上を生むためのものなのか、信頼や人を集めるためのものなのか。それによって、かけるべきお金の考え方も、成果の測り方も変わってきます。まずは「うちのホームページは、何のためのものか」を一度はっきりさせておくと、費用の判断がしやすくなります。

この記事のまとめ

コレだけ!1分で復習
  • 費用は「初期(作るとき一度)・運営(毎月)・維持(年次)」の3つの時間軸で整理する
  • 初期費用の相場はフリーランス5万〜50万円/小規模制作会社30万〜100万円/大手100万円以上
  • 安い見積もりは戦略づくり・原稿集めが含まれないことがある。範囲を確かめる
  • 運営費は外注で月5,000円〜2万円。社内運営でも人件費という形で手間はかかる
  • ホームページの費用は「経費」。売上を生む投資か、信頼・人を集める広告費かで見方が変わる
小田朋和
(有)イオアート 代表取締役・IT経営コンサルタント
人情の街として知られる東京都葛飾区を拠点に創業25年以上。中小企業経営者のIT経営をサポート。「売り込まない・中立・わかりやすく」をモットーに、経営者の隣でITを経営の力に変えるお手伝いをしています。行政機関・経営者団体・大学・高校からの講師依頼も多く、「難しいと思っていたITが、楽しく理解できた」という声をいただいています。「社長」よりも、「先生」と呼ばれることの多い25年でした。
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