A01-08:AIでホームページを作ってみた、その次にすること

AIでホームページを作ってみた、その次にすること

自分のホームページを、AIで作れる時代になりました。では、作ったあとは何をすればいいのでしょう。つまずきやすいところを、先にお話ししておきます。

目次

AIで、ホームページが作れる時代になりました

少し前まで、ホームページは専門の会社に頼んで作るものでした。今は違います。AIに「こんなホームページを作って」とお願いすれば、それらしいものが、その場で出てきます。

実際に、ご自分で作ってみた社長さんも増えてきました。費用をかけずに、まず形にしてみる。とても良いことだと思います。やってみて初めて見えてくるものが、たくさんありますから。

この記事は、AIを使うのはやめましょう、という話ではありません。むしろ逆です。AIは、頼み方しだいで本当に良いものを作ります。その上で、「作ったあとに何をすればいいか」を、一緒に整理しておきたいのです。

「作って」とだけ頼むと、何が起きるか

AIは、こちらが伝えたことには、きちんと応えてくれます。逆に言うと、伝えていないことは、応えようがありません。

たとえば中身です。会社の強みや実績は、世の中のどこにもない、その会社だけの情報です。AIはそれを知りません。正しい情報を渡さないまま「うちの会社のホームページを作って」と頼むと、AIはそれらしい文章で、すきまを埋めてしまいます。事実とは少し違うことが、もっともらしく書かれてしまう。これは、人に原稿を頼むときと同じ話です(このあたりは「A01-04:制作でいちばん大変なのは「原稿集め」」でくわしくお話ししています)。

それから、見えない部分です。ホームページには、画面に映る部分のほかに、映らないけれど大事な部分があります。スマートフォンで見たときの整え方、お問い合わせフォームの中身、そういったものです。「指定しなかったから、整っていない」ということが起こります。何を伝えればいいのかが分かっていないと、頼みようがないからです。

落とし穴がある、という話ではありません。指定しないと、こうなる。それだけのことです。そして、何を指定すればいいかを知っていることが、そのまま「上手な頼み方」になります。

いちばん差が出るのは、「あとから手を入れられるか」

ここが、いちばんお伝えしたいところです。

ホームページは、作って終わりではありません。公開してからのほうが長い。だから、あとから手を入れられるかどうかで、その後の使い勝手が大きく変わります。

ひとつは、直すことです。「この一行を変えたい」「写真を差し替えたい」。こうした小さな修正が、すんなりできる作りになっているか。これも、最初の頼み方しだいで変わってきます。

もうひとつは、伸ばすことです。最初は会社案内の1枚で十分でも、あとから「ブログを足したい」「求人のページを作りたい」「ネットで物を売りたい」と思うときが来ます。そのとき、1枚で完結する作りになっていると、足せません。作り直しになってしまう。どんな型のホームページにするかは、第2章でくわしくお話しします(近日公開予定)。「あとから伸ばせるか」は、最初に考えておく価値があります。

ホームページは、「作る費用」で見るより、「育てる前提」で見たほうがいい。毎月・毎年のことは「A01-03:ホームページ制作の流れと、かかる費用」でも触れたとおりです。直せて、伸ばせる。その土台があるかどうかが、あとあと効いてきます。

いい頼み方は、いい完成形を知っている人にしか書けません

ここまで読んで、お気づきかもしれません。

AIに上手に頼むには、「何が良い完成形なのか」が分かっていないといけない、ということです。どんな中身を渡せばいいか。スマートフォンやフォームで、何を指定すればいいか。あとから直せて伸ばせる作りとは、どういうものか。これが分かっている人が頼むと、AIは本当に良いものを返してきます。

つまり、AIで作れる時代になったからこそ、分かっている人に相談する意味は、減るどころか増えています。道具が便利になっても、その道具に何を頼むかは、人が決めることだからです。

公開して、終わりではありません

そして、形になったら、それで完成ではありません。

公開したあと、人が来ているのか、どのページが読まれているのか。それを振り返れる仕組みを、公開と同時に入れておくと、あとが楽です。このあたりは「A01-07:公開してからが本番。制作会社との付き合い方」で、くわしくお話しします。

AIで第一歩を踏み出すのは、すばらしいことです。その一歩を、回り道の少ない一歩にするために。作ったあとの「次」を、知っておいていただけたらと思います。

筆者の余談

全部を当社で作り直す、とは限りません

先日、AIで作ったというホームページを見せていただく機会がありました。よくできていました。形になっている。ご自分でここまで作られたのか、と感心しました。

ただ、仕上げのところに、少し手を入れたい部分が残っていました。こういうとき、当社で直すこともできます。でも、人が作ったものに後から手を入れるには、まず中身を読み解くところから始めます。どう作られているかを調べ、何を直すか考え、そのうえで直す。この回り道のぶん、どうしても高くつきます。作った本人なら、中身が分かっているぶん早い。だから私がしたのは、どこを直せばいいかを見て、「ここは作った方に手を入れてもらうのが、いちばん費用を抑えられます」とお伝えすることでした。うまくいかなければ、そのときは当社でお手伝いします。

こういう相談が、最近は増えています。AIで第一歩を踏み出す方が増えたぶん、「作ってみたけれど、この先どうしよう」という声も増えました。私はそれを、いいことだと思っています。

AIは、頼み方しだいで本当に良いものを作ります。けれど、何が良い完成形なのかは、作ってみて初めて見えてくることが多い。だから、作ったあとの相談はもちろん歓迎ですが、できればほんの少しだけ早く、どんなホームページにしたいか、その入り口だけでも先に聞かせてもらえたら、回り道はずっと減らせます。

つい先日は、こんなこともありました。ホームページの企画の段階から、社長さんと、社内のスタッフさんと、私の3人でパソコンの前に並んで、AIと会議をしたのです。あれこれ相談しながら、AIに頼んでいく。これが、これからのやり方なのかもしれません。笑

この記事のまとめ

コレだけ!1分で復習
  • AIで自分のホームページを作れる時代になった。まず形にしてみるのは、とても良い第一歩
  • 「作って」とだけ頼むと、伝えていない中身や、スマホ・フォームといった見えない部分が整わない
  • いちばん差が出るのは「あとから直せて、伸ばせるか」。作る費用ではなく、育てる前提で見る
  • いい頼み方は、いい完成形を知っている人にしか書けない。AIの時代こそ、分かっている人に相談する意味は増えている
  • 公開して終わりではない。振り返れる仕組みを、公開と同時に入れておくと、あとが楽
小田朋和
(有)イオアート 代表取締役・IT経営コンサルタント
人情の街として知られる東京都葛飾区を拠点に創業25年以上。中小企業経営者のIT経営をサポート。「売り込まない・中立・わかりやすく」をモットーに、経営者の隣でITを経営の力に変えるお手伝いをしています。行政機関・経営者団体・大学・高校からの講師依頼も多く、「難しいと思っていたITが、楽しく理解できた」という声をいただいています。「社長」よりも、「先生」と呼ばれることの多い25年でした。
まず現状を聞かせてください

「うちはどこから手をつければいい?」
それを一緒に整理するところから始めます

ツールを売り込んだり、いきなり大きな提案をしたりはしません。まず御社の今の状況をうかがって、何が問題で、何から始めるべきかを一緒に考えます。葛飾区で25年以上、経営者の隣でITを見てきたからこそできる、現場に寄り添った相談です。

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