A04-03:解析でわかった、アクセスの波

ホームページへの訪問者には、「波」があります。

半年分、アクセスの記録をためて眺めてみると、おもしろいことがわかります。お客様が来る数(ホームページ訪問者数)には、ちゃんとリズムがあるのです。

目次

解析を半年~1年分見ると、波が見えてくる

前の記事で、アクセス解析の数字は「過去の記録」だとお伝えしました。では、その過去の記録を眺めると、何が見えてくるのか。

いちばんおもしろいのは、「波」です。アクセスの波 ── つまり、ホームページに来てくれる訪問者数の波です。

ホームページに来てくれる人の数は、毎日同じではありません。多い日もあれば、少ない日もある。それも、でたらめに上下しているわけではなく、よく見るとリズムがあります。

このリズムは、1日や2日では見えません。半年ほどためて、はじめて姿を現します。だからこそ、前の記事でお話しした「振り返りの準備を、公開のときからしておく」ことが効いてきます。

ここでは、実際によく見られる波を、いくつかご紹介します。数字そのものはお見せできませんが、波の「形」だけでも、知っておくと役に立ちます。

1週間の波:平日型と土日型

まず、いちばん短い波。1週間のなかでの動きです。

会社や商売の種類によって、はっきり2つに分かれます。

ひとつは「平日型」。月曜から金曜にアクセスが多く、土日になるとすっと減る。会社を相手にした商売(いわゆるBtoB)に多い形です。お客様が会社員なので、平日の仕事中に調べてくれるわけです。

もうひとつは「土日型」。逆に、土日にぐっと増えて、平日は静か。個人のお客様を相手にする商売に多い形です。たとえば、休日の趣味に使う用品。釣りやアウトドア、園芸や手芸の道具などは、週末にゆっくり調べて選ぶ人が多いからです。

アクセス解析例:土日ピーク型

アクセス解析例:土日ピーク型
横が時間、縦が訪問者数
(※具体的な数字は非公開。形だけ見て下さい)

自社のホームページがどちらの型か。これがわかるだけでも、「お客様がいつ、どんな気持ちで見てくれているか」が見えてきます。

1か月の波 :月初・月末、給料日のあと

次に、もう少し長い、1か月のなかの波です。

これも、商売によって山の場所が変わります。

月末や月初にアクセスが増える会社があります。請求や発注のタイミングで、取引先が動くからです。あるいは、給料日のあとに山がくる商売もあります。お財布に余裕が出て、買い物を考える人が増えるからです。

こうした波は、自社の商売の「お金の流れ」と重なっていることが多いです。眺めていると、「ああ、たしかにこの時期に問い合わせが多いな」と、肌感覚と一致することがよくあります。

1年の波:季節で動く商売

そして、いちばん大きな波。1年を通した、季節の波です。

これは、わかりやすい商売も多いでしょう。夏に向けて伸びるもの、冬に向けて伸びるもの。お歳暮やお中元の時期、年度替わりの時期。商売の繁忙期と、ぴたりと重なります。

おもしろいのは、自分では「うちは1年中、変わらないよ」と思っている会社でも、半年・1年分を並べてみると、意外な季節の波が隠れていることです。なんとなく忙しいと感じていた時期が、数字でもはっきり山になっている。逆に、気づかなかった小さな山が見つかることもあります。

アクセス解析例:夏にピーク型

横が時間、縦が訪問者数
(※具体的な数字は非公開。形だけ見て下さい)

もうひとつの波 :突然の山

ここまでは、繰り返しやってくる波の話でした。平日と土日、月のなか、季節。どれも、毎年・毎月・毎週、リズムよく繰り返します。

ところが、まったく違う波もあります。突然、にょきっと立ち上がる、1回きりの山です。

たとえば、テレビや雑誌、新聞で会社が紹介されたとき。あるいは、SNSで誰かが話題にしてくれたとき。その瞬間、ふだんとは桁違いの人が、どっと押し寄せます。山は鋭くとがって、数日でまた元に戻る。

繰り返しの波が「なだらかな丘」だとすれば、これは「突然そびえる1本の塔」のようなものです。性質がまったく違います。

アクセス解析例:メディア出演型

横が時間、縦が訪問者数
(※具体的な数字は非公開。形だけ見て下さい)

そして、この突然の山には、気をつけたいこともあります。この高さが、ずっと続くとは限らないのです。そのことについては、次の記事でくわしくお話しします。

この2種類の波 ── 繰り返す波と、突然の山 ── は、それぞれ向き合い方が変わります。

波が見えると、何が変わるか

アクセスの波を知っても、それだけでは「へえ、おもしろいな」で終わってしまいます。大事なのは、この波を経営にどう活かすか、です。

繰り返しやってくる波は、あらかじめ読めます。読めるなら、仕込めます。山が来る前に準備をしておけば、その波にうまく乗れる。

突然の山は、読めません。でも、いつ来てもいいように備えておくことはできます。せっかく大勢が来てくれたのに、受け止める準備がなければ、もったいない。

この「波への乗り方・備え方」は、次の記事でくわしくお話しします。まずはこの記事で、「アクセスには波がある」「波には、繰り返すものと突然のものがある」。この2つを、覚えておいてください。

ホームページの数字は、ただの数字ではありません。よく見れば、お客様の暮らしのリズムが、そこに映っています。

この記事のまとめ

コレだけ!1分で復習
  • アクセス数には波がある。半年・1年ためて眺めると、リズムが見えてくる。
  • 1週間の波=平日型(会社相手)と土日型(個人・休日の趣味の用品など)。
  • 1か月の波=月初・月末、給料日のあとなど、お金の流れと重なる。
  • 1年の波=季節。自社は一定と思っていても、隠れた波があることが多い。
  • もうひとつ、メディアやSNSで突然立つ「1回きりの山」がある。性質が違う。
  • 波の活かし方・備え方は、次の記事へ。
小田朋和
(有)イオアート 代表取締役・IT経営コンサルタント
人情の街として知られる東京都葛飾区を拠点に創業25年以上。中小企業経営者のIT経営をサポート。「売り込まない・中立・わかりやすく」をモットーに、経営者の隣でITを経営の力に変えるお手伝いをしています。行政機関・経営者団体・大学・高校からの講師依頼も多く、「難しいと思っていたITが、楽しく理解できた」という声をいただいています。「社長」よりも、「先生」と呼ばれることの多い25年でした。
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