A04-01:ホームページは「作って終わり」ではない
公開した日は、ゴールではありません。スタートです。
ホームページは、作って公開したら終わり。そう思っている方が、とても多いです。でも本当の勝負は、公開してから始まります。
公開した日が、スタートの日
ホームページが完成して、インターネットに公開される。ここまで来ると、ほっとします。長い準備が、ようやく形になった瞬間です。
けれど、ここがゴールではありません。むしろ、ここがスタートです。
お店をたとえに考えてみます。立派な店舗が完成しても、それは「開店した」だけです。商品を並べ替えたり、お客様の反応を見て品ぞろえを変えたり。続けていくから、お店は育ちます。ホームページも、同じです。
公開した日は、テープカットの日。本当の仕事は、その次の日から始まります。
なぜ、放置されてしまうのか
「作って終わり」になってしまうホームページは、本当に多いです。なぜでしょうか。実は、どれも社長が悪いわけではありません。誰にでも起こる、自然なことばかりです。
放置されたホームページは、見ればすぐにわかります。何年も前のキャンペーン情報が、トップに載ったまま。電話番号が変わっているのに、古い番号のまま。「準備中」と書かれたページが、ずっと準備中のまま。どれも、よく見かける姿です。
- 01. 完成して、満足してしまう。
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苦労して作り上げたぶん、公開した時点で「やりきった」気持ちになります。これは当たり前の感情です。
- 02. 何をすればいいのか、わからない。
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公開した後、具体的に何を見て、何を直せばいいのか。誰も教えてくれません。だから手が止まります。
- 03. 本業が忙しい。
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社長は、ホームページの世話をするために会社をやっているわけではありません。日々の仕事に追われ、気づけば1年、2年と過ぎていきます。
正直に申し上げると、当社がお手伝いした会社でも、5%ほどは更新が止まったままです。理由を聞くと、たいてい同じです。「本業が忙しい」「50年続いていて、口コミで十分やっていけている」「正直、あまり興味がない」。
これは、悪いことばかりではありません。会社の宣伝や広報には、いろいろな方法があります。ホームページより、別のやり方のほうが成果が出るなら、そちらを優先するのは正しい経営判断です。電話一本、チラシ、口コミだけで商売が回っているなら、無理に手をかける必要はありません。
ただ、もし少しでも「もっと伸ばしたい」「新しいお客様と出会いたい」と思うなら。放置されたホームページは、いちばんもったいない状態です。せっかく持っている道具を、使わずに眠らせていることになります。
ホームページは「育てる」もの
ここで考え方をひとつ、変えてみてください。
ホームページは「作るもの」ではなく「育てるもの」です。
一度作って完成、ではありません。公開してから、お客様の反応を見て、少しずつ手を入れていく。情報を新しくする。読みにくいところを直す。そうやって続けていくと、ホームページは少しずつ成果を出すようになります。
ある会社は、十数年かけて改善を続けた結果、会社の売上の柱がホームページになりました。最初から完成形だったわけではありません。お客様の反応を見ながら、ページを足したり直したりを重ねた先に、その成果がありました。
第1章でも触れましたが、ホームページの本当の力は、公開してから引き出されます。作った直後が一番いい状態、ではないのです。手をかけたぶんだけ、応えてくれます。
公開のときに、振り返る準備をしておく
育てると言っても、行き当たりばったりではうまくいきません。後で振り返れるように、公開の時点で準備をしておくことが大切です。
当社の場合は、サイトを公開するとき、社長と一緒にこんな準備をしています。どんな人が、どのページを見に来ているか。後からわかるようにしておく。それから、知り合いや従業員の方にも見てもらって、感想を集めておく。こうした記録を、公開のときから、ためておきます。
そして半年ほどたったころ、社長と一緒に振り返りの場を持ちます。集まった反応を見ながら、次の半年で何をするかを決める。この繰り返しです。
ここで面白いのが、ホームページは、お店より気軽に試せるという点です。
たとえば、A・B・Cと3つの商品を並べておく。半年見て、Bの反応がいまひとつだったとします。そうしたら、Bのページをいったん下げて、新しくD商品を載せてみる。また様子を見る。
実際のお店だと、売れない商品を仕入れてしまえば、在庫として手元に残ります。場所も、お金もかかります。けれどホームページなら、ページを差し替えるだけです。うまくいかなくても、それは失敗ではありません。「この商品は反応が薄い」という、次に活かせる事実が手に入る。ホームページは、小さく試せるテスト販売の場としても使えるのです。
間隔は、商売のリズムに合わせる
振り返る間隔は、半年を目安にしていますが、業種によって変わります。
小売やサービス業のように動きが速い商売なら、もっと短い間隔がいいこともあります。製造業のようにじっくりした商売なら、一年ごとでも十分なことがあります。自社の商売のリズムに合わせて決めてください。
大切なのは、間隔の長さより「立ち止まって見る習慣」を持つことです。忙しくても、年に1度か2度、ホームページと向き合う時間を作る。それだけで、放置されたホームページとは大きな差がつきます。
育て方は、次の記事から
では、具体的に何を見て、どう育てればいいのか。
この章では、それを順番にお話ししていきます。アクセス解析で何がわかるのか。見えてきた事実を、どう経営に活かすのか。どうやって少しずつ良くしていくのか。
むずかしい話ではありません。社長が画面とにらめっこする必要もありません。要点だけ押さえれば、ホームページは着実に育っていきます。
まずは「作って終わりではない」。この1点を、覚えておいてください。
この記事のまとめ
- ホームページは公開した日がスタート。本当の仕事は、その次の日から。
- 放置されるのは自然なこと。満足・やり方がわからない・本業が忙しい。社長が悪いわけではない。
- 他の宣伝・広報のほうが成果が出るなら、そちらを優先するのも正しい経営判断。
- 「作るもの」でなく「育てるもの」。手をかけたぶんだけ応えてくれる。
- 公開のときに振り返る準備をし、半年ごとに反応を見て次を決める。
- ホームページはお店より気軽に試せる。失敗も次に活かせるデータになる。