A01-06:ホームページに、人が来る仕組み

人を集める本当の決め手は、公開してからの宣伝ではありません

ホームページに人が来る道は、いくつもあります。けれど、どの道を引くかより先に効くものがあります。それが何かを、今回お伝えします。

ホームページを作れば、ひとりでに人が来る。そう思われがちですが、そうはいきません。以前の記事「A01-02:ホームページとSNS・ポータルサイトの違い」でお話ししたとおり、自社のホームページは、砂漠のど真ん中に建てた自分のビルのようなものです。どれだけ立派に建てても、そこへ来る道がなければ、誰も訪ねてきません。

今回は、その「道」の話をします。人は、どんな道をたどってホームページにやってくるのか。そして、来てもらうために本当に効くのは何なのか。ここを押さえておくと、後の記事がぐっと分かりやすくなります。

目次

ビルへ向かう道は、いくつもある

まず、ビルへ向かう道は1本ではありません。人がホームページにたどり着く道は、いくつもあります。

  • 検索(調べものをして、たどり着く)
  • SNS(誰かの投稿や紹介から、たどり着く)
  • 地図サービスや口コミサイト(お店を探していて、たどり着く)
  • ほかのサイトからのリンクや紹介
  • 有料のネット広告(お金を払って、見てもらう)
  • チラシ・看板など、昔ながらの宣伝(地域の商売なら、これも立派な道)

とくに地域のお店や会社にとって、Googleマップは大きな道です。「葛飾区 ○○」と地図で探す人は多く、しかも近くで探している、来店に近いお客様です。費用もかからないので、お店をお持ちなら、必ず登録しておきましょう。

ただ、1つだけ気をつけたいことがあります。地図の口コミには、心ない書き込みが混じることもあります。事実と違う内容や、嫌がらせのような口コミです。登録した以上、そういうものが来る可能性も頭に入れておく。気になる口コミへの向き合い方は、また別の機会にお話しします。

最近では、AIに質問して教えてもらう、という新しい道も増えてきました。「この地域で○○をしてくれる会社は?」とAIにたずねると、候補を挙げてくれる。そういう時代になりつつあります。

前の記事でお話しした、食べログやInstagramといった「大通り」も、この道の1つです。大通りからビルへ人を連れてくる。それぞれの道の引き方は、この連載でこれから1つずつお話しします。今は「道は何本もある」とだけ覚えておいてください。

そして今回は、その中でも今いちばん大きな道、検索を掘り下げます。

検索という道は、なぜ特別か

いくつもある道の中で、今も大きな入口であり続けているのが検索です。

検索の何が特別か。それは、通ってくる人の質です。検索でやってくる人は、自分から言葉を打ち込んで探しています。「葛飾区 ○○ 修理」のように、困っていること・探しているものを、自分の言葉で打ち込んでいる。つまり、今まさにそれを必要としている人なのです。

これは、一番見込みの高いお客様が通ってくる道だといえます。なんとなく大通りを歩いていた人ではなく、はっきりとした目的を持って、あなたのビルを探している人。だから、検索で見つけてもらえるかどうかは、商売にとって大きな意味を持ちます。

この道で、上のほうに出るには

では、検索という道で、上のほうに出してもらうには何が効くのか。ここが、いちばんお伝えしたいところです。

検索の細かい仕組みは、年々変わります。けれど、本質はずっと変わっていません。それは、小手先のテクニックではなく、正しくて、その会社にしかない情報をホームページの中に持っていることです。

こうした検索で見つけてもらうための工夫は、専門的にはSEO(検索エンジン最適化)と呼ばれます。最近では、AIの回答に取り上げてもらうための工夫を、AEOと呼ぶこともあります。新しい用語はどんどん登場してきますが、検索エンジンを作っている会社も、最近のAIも、やろうとしていることは同じです。どちらも、使う人に満足してほしいからです。だから、訪ねた人の役に立つ情報を上位に表示しようとしている。ですから、奇をてらう必要はありません。誠実に中身を作ること。遠回りに見えて、これが一番効きます。

逆に、中身が薄いまま、その場しのぎの工夫で上位を狙っても、長くは続きません。仕組みが変わるたびに順位が落ちる。そういうものなのです。

どう具体的に手を打つかは、専門的な領域になります。それは後の章であらためてふれます。ここでは「ホームページの中身こそが本質」とだけ、つかんでおいてください。

だから、公開してからより、公開前の準備

ここまでの話には、大事な結論があります。

📌 ポイント
多くの方は、「公開してから、どう道を引くか」を考えます。けれど、順番が逆なのです。道を引く前に、ホームページの中身をどれだけ作り込めたか。そこで、公開した時点の強さがほとんど決まります。

同じ業界が今どうなっているかを調べる。同業のビルが、何を、どう見せているかを調べる。そのうえで、自社にしかない情報を整理して、ビルの中に並べておく。そこまでやってから公開すれば、道を引いた先に、ちゃんと中身の詰まったビルが待っている状態でスタートできます。

前の記事「A01-04:制作でいちばん大変なのは「原稿集め」」でお話しした原稿づくりは、実は、ビルの見た目を整えるためだけのものではありません。人を集めるという面でも、効いてくるのです。公開前にどれだけ中身を準備したか。それが、公開後の集客を静かに支えています。

道を引くのにお金をかけるのは、その後でいい。まずは、調べて、ビルの中身を整える。それが、一番の集客準備です。スマホで読まれる準備については「A01-05:スマホで見られて当たり前。レスポンシブデザイン対応の話」でふれています。

この記事のまとめ

コレだけ!1分で復習
  • ホームページに人が来る道は、検索・SNS・口コミ・広告・チラシ・AIなど、いくつもある
  • 中でも検索は「自分から探して来る人」の道で、今も大きい
  • 検索で上に出る本質(SEO・AEO)は、小手先ではなく、正しいオリジナル情報を持つこと
  • だから、公開後に宣伝するより、公開前のホームページの中身づくりが効く
  • 調べて、自社にしかない情報をそろえる。それが一番の集客準備
小田朋和
(有)イオアート 代表取締役・IT経営コンサルタント
人情の街として知られる東京都葛飾区を拠点に創業25年以上。中小企業経営者のIT経営をサポート。「売り込まない・中立・わかりやすく」をモットーに、経営者の隣でITを経営の力に変えるお手伝いをしています。行政機関・経営者団体・大学・高校からの講師依頼も多く、「難しいと思っていたITが、楽しく理解できた」という声をいただいています。「社長」よりも、「先生」と呼ばれることの多い25年でした。
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