A03-03:強みは、見つからなければ作ればいい
強みは、必ずどこかに「ある」とは限りません。なければ、これから作ればいい。
ホームページは、新しいことを試す実験にうってつけの場所です。
前の記事で、強みは当たり前の中に埋もれている、というお話をしました。
それでも、話を聞いて「やっぱり、うちには特別なものがない」となることもあります。今回は、そんなときの考え方です。
「うちは普通の会社」でも、あきらめなくていい
強みは、見つけるものだとばかり思われがちです。でも、もう1つの道があります。
ないなら、作ればいい。
今あるものを少し変えてみる。やり方を見直してみる。新しいことを試してみる。そうやって、強みは後からでも育てられます。「普通の会社」で立ち止まる必要はありません。
同じ商品でも、売る相手を変えてみる
いちばん手をつけやすいのが、売る相手を変えることです。
商品はそのままで、これまでと違うお客様に向けてみる。たとえば、ずっと同業の会社に卸していたものを、一般のお客様にも直接売ってみる。男性向けに作っていたものを、女性向けに見せ方を変えてみる。まったく別の業種の人に、使ってもらえないか考えてみる。
売る相手が変わると、同じ商品でも、見せ方も伝え方も変わります。そこに、これまでなかった売り方が見つかることがあります。
やり方を見直すと、違いが生まれる
商品そのものを変えなくても、届け方や売り方で違いを作ることもできます。
注文を受けてから、お客様の手元に届くまで。その流れを1つずつ見直してみてください。よそと同じことをしていないか。もっと早く、もっと親切に、もっと分かりやすくできないか。
たとえば、思いきって送料無料を試してみる。それだけで「あの店は送料がかからない」という、小さいけれど確かな違いになります。大きな発明はいりません。小さな違いの積み重ねが、やがて強みになります。
ホームページは、試すのにちょうどいい
こうした「試してみる」を、いちばん気軽にできるのがホームページです。
紙のチラシや看板だと、一度刷ったら簡単には変えられません。お金もかかります。でもホームページなら、小さく試して、うまくいかなければすぐ引っ込められる。費用も手間も、ぐっと少なくて済みます。
そして、ここがいちばん大事なところです。たとえうまくいかなくても、その試みは無駄になりません。お客様の反応や、何人が見てくれたかという記録が、ちゃんと残るからです。
「こう試したら、こうなった」。それが分かれば、「では次は、こう変えてみよう」と次の手が打てます。1回ごとが、捨て試合になりません。試して、結果を見て、また試す。その繰り返しで、強みは少しずつ形になっていきます。
作った強みも、伝わる言葉にする
見つけた強みも、作った強みも、お客様に伝わらなければ意味がありません。
「うちは、これができます」と言うだけでは、なかなか届かない。それを、お客様にとっての「うれしいこと」の言葉に変える必要があります。その変え方は、次の記事「A03-04:自社の強みは、「お客様視点」の言葉に翻訳する」でくわしくお話しします。
筆者の余談
ホームページを開設して、お客様の反応を見て、次の一手を考える。この作業をしていると、ときどき学生の頃を思い出します。
私は大学で物理を学んでいました。とくに四年生の卒業研究のときは、来る日も来る日も実験でした。仮説を立てて、装置を組んで、試してみる。思ったとおりにいくことのほうが、むしろ少なかった。でも、うまくいかなくても、データは残ります。その数字をにらんで「ここをこう変えたらどうだろう」と考え、また実験する。その繰り返しでした。
ホームページも、まったく同じだと感じています。出してみて、データを取って、考えて、また直す。うまくいかない結果も、立派な1つのデータです。次への手がかりになります。
だから私は、「失敗したらどうしよう」と止まってしまう社長に、いつもこうお伝えします。やってみましょう、と。やってみて初めて、分かることがありますから。
この記事のまとめ
- 強みは「見つける」だけでなく、「作る」こともできる
- 売る相手を変えてみる。同じ商品でも、新しい売り方が見つかる
- 届け方・売り方を見直すと、小さな違いが強みになる
- ホームページは小さく試せて、結果が記録に残るから次の手が打てる
- 作った強みも、お客様に伝わる言葉にしてはじめて活きる