A05-02:検索から人を集める(SEOの考え方)
検索で人を集める鍵は、対策よりも中身です。
第5章は、人を集める道の話です。検索は、探している人が自分の足で歩いてくる、いちばん育てたい道。でも、いちばん難しい道でもあります。何が要るのか、考え方からお伝えします。
検索で上に出る、その前に
検索で上に出たい。多くの社長が、そう思います。世の中では、これをSEO対策と呼びます。
ただ、SEOというと「何か小手先の技がある」と思われがちです。そこに、落とし穴があります。
検索エンジンがやりたいことは、ひとつです。探している人に、いちばん役立つページを見せること。これだけです。
だとすれば、上に出るための答えも、ひとつに行き着きます。本当に役立つページを、作ること。小手先ではなく、中身です。
いちばん効くのは、自社にしか書けないこと
では、役立つページとは何か。鍵は、オリジナルの情報です。
どこかで見た文章を寄せ集めても、同じことを言うページは、世の中にいくらでもあります。それでは、検索でも、読む人の心でも、埋もれてしまいます。
自社にしか書けないことがあります。現場で見てきた実例。長年やってきたからわかる勘どころ。社長自身の考え。これが、いちばん強い土台になります。
第3章でお伝えした「お客様の言葉に翻訳する」ことも、「業界を調べる」ことも、すべてはここにつながります。自分の言葉で、正しい情報を発信する。遠回りに見えて、これが検索でいちばん効きます。
総合商社より、専門店
もうひとつ、大事な考え方があります。専門店になることです。
中小企業が、大手の資本力に正面から勝てるでしょうか。なんでも揃う総合商社のように振る舞っても、大きな会社に埋もれてしまいます。
ところが、1点に絞ると、景色が変わります。「○○の専門店」と言い切れる会社は、検索で見つけてもらいやすくなります。探している人の言葉と、ぴたりと重なるからです。
第2章で「20文字で、何の専門店か言えるように」とお話ししました。あれは、検索でも効いてくる話です。絞ることは、中小が生き残る道であり、人に見つけてもらう道でもあります。
お客様は、どんな言葉で探してくるか
検索には、ひとつ、忘れてはいけない視点があります。お客様が、どんな言葉で探してくるか、です。
検索は、こちらから声をかける道ではありません。お客様が、困りごとを言葉にして、自分で打ち込むのを待つ道です。だから、その言葉に答えていないページは、たどり着いてもらえません。
ここで大事なのは、社長の言葉ではなく、お客様の言葉で考えることです。自分がお客様になったつもりで、何と打ち込むかを想像する。そして、その言葉に答える文章を用意する。
たとえば、職人さんは「研磨」と呼ぶ作業を、困っているお客様は「サビ 落とし方」と打つかもしれません。同じことでも、言葉が違います。お客様の側の言葉で書いておくと、ちゃんと出会えます。
これは、第3章でお話しした「お客様の言葉に翻訳する」ことと、同じ考え方です。検索でも、相手の立場に立つ人が、見つけてもらえます。
検索のかたちは、変わり続けている
検索のしくみは、年々変わっています。
最近は、検索結果の上に、AIが答えをまとめて出すようになってきました。前の章でも少し触れましたが、AIO、AEOといった新しい言葉も生まれています。
ただ、慌てる必要はありません。AIが参考にするのも、結局は「役立つ、信頼できる情報」だからです。土台は、変わりません。自社にしか書けないことを、正しく発信する。それさえできていれば、かたちが変わっても通用します。
なお、その情報を読みやすく組み立てることも大切ですが、これはこの先の「A05-06:せっかく集めた人を、文章で逃さない」でくわしくお伝えします。
細かい対策は、専門家の領域
ここまで、検索で何が大事かをお伝えしました。中身と、専門特化と、正しい発信。考え方は、これでつかめます。
その先の、細かい対策はあります。ただ、それは専門家が手を動かす部分です。検索のしくみは公開されておらず、しかも変わり続けます。「こうすれば必ず上がる」と言い切る人がいたら、むしろ用心したほうがいいでしょう。
土台を整えたうえで、細かいところは、信頼できるITセミナーで学ぶか、詳しい人に相談する。それがいちばんの近道です。
この記事のまとめ
- 検索で上に出る鍵は、小手先でなく中身。役立つページを作ることが、いちばんの対策。
- いちばん効くのは、自社にしか書けないオリジナルの情報。第3章の翻訳・調査がここに生きる。
- 総合商社より専門店。一点に絞ると、中小でも検索で見つけてもらえる。
- お客様の言葉で考える。自分が探す側になって、その言葉に答える文章を書く。
- AIが答える時代も、土台は同じ。役立つ・信頼できる情報を正しく発信する。
- 細かい対策は専門家の領域。考え方をつかんだら、学ぶか相談を。