A03-06:ライバル調査・業界調査でわかること
作る前に、まわりを見る
ホームページは、自分の良いと思うものだけで作ると、すでに同じことを言っている会社の中に埋もれてしまいます。作り始める前に、業界とライバルを調べておく。その大切さをお伝えします。
ホームページを作るとき、多くの方は「自分の会社の良いところを、どう見せるか」から考え始めます。それはもちろん大事なことです。でも、その前にやっておきたいことがあります。まわりを見ること、つまり業界とライバルを調べることです。
外を見ずに、自分の良いと思うものだけで作る。すると、いざ公開してみたら、すでに同じことを言っている会社が山ほどいた、ということが起こります。せっかく作ったホームページが、大勢の中に埋もれてしまうのです。
調べると、戦う場所が見えてくる
調べることの値打ちは、戦う場所が見えてくることにあります。どこなら自分たちの色を出せるのか。逆に、どこに入ってはいけないのか。実際にあった話を、2つ紹介します。
① 調べたら、同じ商売が80社あった
ある会社のお手伝いをしたときのことです。起業してまもない、3人だけの小さな会社でした。
サービスの中身を固める前に、まわりを調べてみました。すると、似たようなサービスをしている会社が、80社も見つかりました。これだけいる中で、はたして自分たちの色を出せるのか。正直、簡単な話ではありません。
そこで、ホームページを作り始める前に、みんなで1ヶ月ほど悩みました。80社と同じことをしていては、価格を下げ合うだけの消耗戦になる。そうではなく、この会社にしか言えないこと、ほかが手をつけていない場所はどこか。とことん話し合って、自分たちの立ち位置を決めました。
その後、この会社はぐんぐん成長していきました。数年後に、社員数が100名を超えるベンチャー企業になりました。
このように、激しい競争のある中で、あえて競争のない場所を探すという考え方は、「ブルーオーシャン戦略」という有名な本になっています。立ち位置の決め方をもっと深めたい方は、別のサイトで本を紹介していますので、のぞいてみてください。
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② 調べたら、入ってはいけない場所だった
もうひとつは、逆の話です。
たとえば、名刺のデザインを作って売る商売。20年前なら、ライバルが少なく、よく儲かりました。でも、今はおすすめしません。
理由は、調べてみればすぐに分かります。とても安い価格で、大手企業が参入しています。デザインそのものも、今はインターネット上のテンプレートがそろっていて、ホームページに来た人が自分で作れてしまう。デザイナーとしての料金をいただける余地は、ほとんど残っていません。
世界をひっくり返すような、よほどのアイデアがないかぎり、小規模な事業者がこの商売に新しく入ることを、私は止めます。
さきほどの「ブルーオーシャン」とは反対に、こういう競争の激しい市場のことを、専門用語で「レッドオーシャン」と呼びます。血で血を洗うような、赤い海。価格を下げ合う消耗戦が待っています。
調べるのは、行くためだけではありません。入ってはいけない場所を知り、無駄な戦いを避けるためでもあるのです。
本当は、いちばん最初に調べる
これまでの記事で原稿の集め方などを書いてきましたが、当社のやり方では、実は、まわりを「調べる」のはいちばん最初です。
誰に何を売るかを考えるより前に、まず外を見る。そして調べた結果しだいでは、いったん決めたサイトマップの案も、原稿の企画も、また一から考え直すことがあります。きれいに順番どおり進むことは、めったにありません。調べては考え、考えては調べ、行ったり来たりしながら、少しずつ企画を固めていきます。
手間のかかる作業です。でも、ホームページを作り始める前のこの準備こそが、いちばん大切だと考えています。土台がしっかりしていれば、その後の制作も運用も、ブレずに進められるからです。
この記事のまとめ
- 作る前にまわりを見ないと、すでに同じことを言う会社に埋もれる
- 調べると「勝てる場所」が見える(80社の中で立ち位置を決め、100名超に成長した会社)
- 調べると「入ってはいけない場所」も分かる(レッドオーシャンを避ける)
- 調べるのは、行くためだけでなく、無駄な戦いを避けるためでもある
- 本当はいちばん最初に調べる。行ったり来たりしながら、作る前の準備を固める